ケース入りで小っちゃくてカワイイ「M5StickC」はスタバでドヤるには最高のデバイスですね♪
折角ドヤるなら、一緒にお気に入りのセンサーとかを組み合わせて遊びたいよね!?
M5社の公式HATで遊ぶも良いですが、欲しいHATが存在しない場合はどうしましょ?
ジャンパー紐出しで遊ぶ? いやいや、折角のケース入りM5StickCが残念な感じになりますよ!?
と言う事で、無いモノは作ろう精神でオリジナルHAT(勝手HAT)を作ってみたお話しです。
【M5Stack Advent Calendar 2019の9日目の記事です】
M5StickCの拡張端子について
M5StickCには、拡張端子として「HAT」と「Grove」の2系統の口が用意されています。
親切にも説明書きシールも貼ってあるので、裏返して確認してみましょう。
Grove端子
写真の左側の端子です。
- G :GND
- V OUT :5V電源出力 ※常時出力
- G32 :G32ポート
- G33 :G33ポート
の4ピン在ります。
端子形状は汎用のGrove端子そのものです。
ピンピッチは2mm。
HAT端子
写真の右側の端子です。
- GND :GND
- 5V→(OUT) :5V電源出力 ※常時出力
- G26 :G26ポート
- G36 :G36ポート ※入力専用
- G0 :G0ポート
- BAT :内蔵バッテリー出力端子 ※常時出力
- 3V3 :3.3V電源出力
- 5V←(IN) :5V電源入力 ※入力!!
の8ピン在ります。
コンタクト長6mmの一般的な角型ピンヘッダーが挿せる様になってます。
ピンピッチは2.54mm。
制約事項も色々あるので、気にしとこう!
気にすべきこととして
- 5V OUT・BAT端子が常時電圧出ている。(M5StickCの電源オフしてても出力される)
- G36ポートは入力専用。
- G0ポートをLowにしたままだとM5StickCが起動しない。
などが、HAT作りの基本的な要注意ポイントでしょうか。
他の有益な情報源
他にも色々制約在りますが、@tnkmasayukiさんが纏められてるM5StickC非公式日本語リファレンスにもっと詳しく情報が載ってますので、是非参考にして下さい。(凄く細かい情報まで纏められてるので、非公式なのが勿体ないくらい素晴らしいサイトです!!)
また、今月号のインターフェース誌は「ESP32特集」なので、こちらも必読でしょう。
M5製品も大きく取り上げられてます。(M5社のオプション製品の解説まで載ってました)
勝手HATの作例をご紹介
手前味噌で恐縮ですが、私の作った勝手HATを幾つかご紹介します。
その1 「Wi-SUN HAT」
家庭用のスマートメーターから電力情報を取る為のHATです。
M5StickC用「Wi-SUN HAT」
M5StickCのMicroPythonでスマートメーターから情報取ってしまえば、後は無線通信でモニター子機をお好きなだけ増やせちゃうよ♪
洗面所のドライヤーや台所の電子レンジ使う前に今の電気使用量を見れる様にすれば、うっかりブレーカー落とす前の予防になるよね♪ pic.twitter.com/VHl3SEp7Ho
— norifumi (@norifumi5001) October 30, 2019
詳しくはコチラ↓を参照下さい。
(GitHubでソースコード公開中です)
これを作ったのには、かなり切実な事情がありまして・・・
家族が頻繁にブレーカー落とすので、nasneが壊れたり、長時間の3Dプリントが失敗したりと、色々と困っていたのですよ。 NASやPCにはUPS付けてたけど、家の全ての機器にUPS付ける訳にも行きませんしね。(^_^;)
でも、今の電気使用状況がリアルタイムで見れないから予防し辛いという家族の意見もごもっとも。
なので、ドライヤーや電子レンジ等の大電力機器を使う場所で「今使うとヤバい!」と気付ける様に作りました。
このシステムは家族にはかなり好評で、「たまに役に立つものを作る」という有り難いご評価を賜りました。
なんだよ、スマートメーターとの通信用のHATじゃ、スタバでドヤれないじゃん!!
という冷静な方は次のを見て下さい!
その2 「Co2 HAT」
スタバでドヤる為に作りました。
・・・と言うのは半分冗談で、部屋や車内の換気が弱いと途端に体調悪くなる虚弱体質だったので、換気目安が欲しくて作った次第です。(「この値超えたら窓開けよう」とか周りを説得しやすい)
M5StickC用「Co2 HAT」のリリース準備中
車内で記録してみたところ、空気が悪いのが可視化されてて面白い感じになった
青矢印付近で2名乗車して運転スタート(内気循環)
赤矢印付近で外気循環へ切り替え外気循環にすると数分でCO2濃度値落ちる
ODB2とかで内気/外気の自動切換え制御出来んかな? pic.twitter.com/4erXyU9H7G
— norifumi (@norifumi5001) November 11, 2019
詳しくはコチラ↓を参照下さい。
(GitHubでソースコード公開中です)
このHATで採用したセンサーは5V電源を必要とする「MH-Z19B」だったので(センサー選定の背景理由は先のリンクをご覧ください)、簡単に取り外せるHATスタイルを維持したくて、細かい形状工夫を織り込んたりします。(無駄に凝り過ぎなのは性分)
M5StiakC用「CO2 HAT」
搭載するCO2センサ「MH-Z19B」が5V電源なので、未使用時は外しておきたいところ(M5StickCは電源OFFでも5V常時供給!)
先日呟いたHAT固定パーツ「HACHIMAKI」の応用で、画面端への引っかけを追加して2点固定式にしてみた♪
ガッチリ固定は無理だけど、仮止めくらいにはなる pic.twitter.com/6qZQCEIHqj
— norifumi (@norifumi5001) November 4, 2019
小型モバイルバッテリーと組み合わせれば、どこでもCO2濃度が測れます。
コレならスタバでドヤれますよね。「このスタバ、空気悪い~!」みたいな。
CO2濃度なんかどうでも良いんじゃ! 私は他のセンサー使いたいんじゃ~!
という面倒な方は次のを見て下さい。
その3 「PinHeader HAT」
内部で全結線されてる信号モニター用のHATです。
BOOTHで販売中のM5StickC用「PinHeader HAT」
在庫回復しました!!
「HAT作りたいマン」の皆さま、宜しくお願いします!m(__)mhttps://t.co/yfPymWxBFZ https://t.co/TZGXAb7dpp pic.twitter.com/XBurZ1kD42
— norifumi (@norifumi5001) November 30, 2019
全結線故に、色んなモジュールを幾つも組み合われる様になってます。(マルチHATが出来る!)
「M5StickC」用「PinHeader HAT」セットをBOOTHで販売開始!https://t.co/yb9XfIELE2
「PinHeader HAT」はHAT繋いだまま信号モニター出来る便利グッズ♪
マルチHATが実現出来る「Extend PCB」セットも付属するので、色んなデバイスをM5StickCに繋ぎたい方は是非お試しあれ♪(写真は作例の4段HAT) pic.twitter.com/zo3hhXtwDc
— norifumi (@norifumi5001) November 28, 2019
「PinHeader HAT」のBOOTH販売リンクはコチラ↓
HATいっぱい作りたいマン向けの追加の「Extend PCB」の販売リンクはコチラ↓
この「PinHeader HAT」を使うと、ピンヘッダーから信号をモニターしたり出来ますし、全結線されてるので、これを活用して作ったHATを重ねて装着したりも出来ます。
「PinHeader HAT」の補足説明
天面側にピンヘッダー出てるので、HAT繋いだまま信号モニターしたり、天面側のピンヘッダーを使って仮接続したり色々活用できます
内部は全結線の延長基板となっています pic.twitter.com/p2iGt25F73
— norifumi (@norifumi5001) November 28, 2019
この「PinHeader HAT」には「Extend PCB」セットが2個付いてきますので、それを使えば、色んなモジュール基板を組み合わせて、多段HATを実現出来ます。(追加用に「Extend PCB」セットのみの別売も行っております)
付属品の「Extend PCB (オスメスコネクタ含む)」の補足説明
「PinHeader HAT」の内部で使われてる基板とピンヘッダーオスメスのペアです(2セット分入ってます)
全結線の延長基板ですが、2.54mmピッチのスルーホールを複数設けてるので長さ調整が可能です(延長メスコネクタを使う場合は3段階) pic.twitter.com/J11Jhj9BpK
— norifumi (@norifumi5001) November 28, 2019
こちら↓は、「Extend PCB」とスイッチサイエンスさんで販売されてる「CCS811搭載 空気品質センサモジュール」を組み合わせて作った「TVOC HAT」です。
勿論、「M5StickC Proto Hat」の存在は知っております
今回の「PinHeader HAT」(Extend PCB )の肝は、全結線延長であることです!(Proto Hatは1pin足りない7pinユニバーサル基板)
同列の何処かのpinに半田付けするだけで、簡単にモジュールを繋ぐことが出来ますし、多段HATだって出来るのです! pic.twitter.com/9mKQa3a8Mc
— norifumi (@norifumi5001) November 28, 2019
みんなで勝手HATを作ろう!
スイッチサイエンスさんを見てると色んなモジュールが販売されてますよね。
例えば「I2C」で検索すると山の様に出てきます。
M5社も意欲的に色んな公式HATを出してますが、どのデバイスをHAT化する予定があるのかは分かりません。というか、只待ってても普通は販売される保証はないです。
無いモノは自分で作るのがMaker精神です。
なら、自分で勝手に作れろう!と思い立って、KiCADのマニュアル片手に基板起こしから始めて作ったのが「Wi-SUN HAT」と「Co2 HAT」です。
次のHATを作ろうと思った際に、毎回基板起こしてると面倒だよな?と考えて、もっと簡単にHAT作れる様に&色んなデバイスを同時に使える様にという思いを込めて「PinHeader HAT(Extend PCB)」を作りました。
と言う事で、折角ですし、皆さんにも活用して頂けると基板まで作った甲斐があって嬉しいです!!
最近は3Dプリンタでケースだって自分で作れる時代です。
好きなデバイスのモジュール基板を「M5StickC」と組みわせてスタバで華麗にドヤりましょう!
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