厄落としとして、最近ネット経由で体験した嫌~な話を告白します!

この記事は約14分で読めます。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

新時代の令和を迎えたことですし、厄落としとして幾つかここに吐き出しちゃおうと思います。

ということで、ネット界隈で買い物やデータ公開するとこんな出来事に遭ったりするよという、実体験に基づいた怖い(怖くない?)お話をしてみようと思います。

 

良い子のみんな! ネットに居るのは良い人ばかりじゃないんだよ!ちゃんと知っておこうね。

 

クレカの返金期限を超えた納期の商品をポチると危険!?

最初のお話。

 

2016年末に自転車用の電動変速器「XSHIFTER」という商品をプレオーダーしました。

 

「XSHIFTER」はKickstarterで出資を募ってたので、知っている人も多いかもしれませんね。

配線無し! ワイヤレスでギアを変えられる自転車の変速コントローラー | XSHIFTER(エックスシフター)
XSHIFTER(エックスシフター)は、配線無しでギアを変えられる自転車用変速コントローラーです。 使い方 従来、変速機はワイヤーでコントロールしていました。 この装置では、ワイヤーが不要になりました。コントローラーのボタン一つでシフトでき

ワイヤーシフト式の従来の自転車を、後付けで電動変速化出来るという便利商品ですね。

電動化されるのは変速部分だけなので、電動自転車になる訳ではありません。(漕ぐのは人間です)

 

シマノとかから出てるコンポーネント一体型の電動変速器と違って、シフター部の交換だけで済むので、とてもリーズナブルに電動変速化出来ます。 なにそれ?素晴らしいじゃない!!

 

存在を知ったのが、既にKickstarterでの支援受付終了した後だったので、とても残念に思っていたところ、直ぐに割引価格のプレオーダーを受け付けてるのを見つけ、速攻でポチりました。

 

ところが、即プレオーダーを受け付けるくらい量産間近の順調なプロジェクトかと思いきや、実態は延期の連続で、一向に商品が届く気配がありません。

更に、ロード用モデルが消えてたりと、サイト上の商品構成がプレオーダー時からかなり変更されてしまってます。

気になって仕方ないので、発注から一年以上経った2018年1月末に、どうなってるのかXSHIFTER社にメールで問い合わせてみたら、「心配しないで。出来るだけ早く発送します。遅れてすみません。(Google翻訳)」と、凄く簡素なメールが返ってきました。

(つか、オーダーステータス見れなくするってどういう事なんや?)

 

まぁ、この手の商品が遅れることもよくあること?なので、(期待しつつ)待ち続けていたのですが、ネットの噂で私がオーダーしたデュアルシフトモデル(シフター2台分が一体になってる)は開発止めてる話を目にしました。 え、マジかよ!?

というか、それ以前に先行してたKickstarter組にも未だリワード品(出資の返礼品)が出荷されてないらしい・・・どんだけ遅れてんだよ!?

 

ところが、そんな状況なのに、何故か一般サイクルショップで予約受付開始し出したとか。

 

暫し逡巡した後、意を決してXSHIFTER社に問合せメールしてみたところ、今度は全くリアクションがありません・・・。(T_T)

 

それどころか、過去の経緯が無視された販売開始案内が出てきました。

 

えー、Kickstarter組やプレオーダー組には届いてないんですが!?

ホントに一般売りされるの? 飛ばし広告じゃないよね?

 

そして、12月某日の都内サイクルショップでソレを目撃します。

サイクルショップのショーウィンドウに並んだ「XSHIFTER」の商品パッケージを見た時の、言葉にならない残念感と言ったら・・・(ノД`)・゜・。

 

ということで、粛々とキャンセル(返金)に向けて手続きを進めることにしました。

私がオーダーしたデュアルシフトモデルは開発中止してるので、彼らに出荷の意思がないのは最早明白ですし。(Kickstarterでは、デュアルモデルの代わりにシングルモデル2個送るとかも言ってたらしい・・・シングル2個なんて要らんよ)

KickStarterでの出資と違い、私はプレオーダーの商取引契約なので、XSHIFTER社が契約通りの商品を納めない以上、キャンセル&返金に応じる義務がある筈です。

出資だと、「出資金使い切ったのでリワード送れなくなりました」なんて言い訳出来ちゃいますからね。

 

ですが、XSHIFTER社のメールアドレスへメールしても予想通り返信なく・・・このアドレス、もう機能してないよね??

次手として、PayPalのサポート経由でクレームとしてXSHIFTER社のPayPal登録アドレスに返金要求を出してみましたが・・・

PayPalの返金期限は比較的長めの180日。でも、今回は2年も待たされてるので、絶賛期限切れです。

そして、PayPalサポートへも返信来ず。

これ、立派な(?)詐欺だよね。

海外通販で保証が手厚いPayPalでも取引日から180日経つと返金は出来なくなるので、オーダーした商品が届かない場合は、早めの返金請求をした方が良いですね。
・・・というか、プレオーダー商品は手を出さない方が無難です。

 

解せないのが、現時点で「XSHIFTER」が一般販売されてること。(日本のサイクルショップで普通に買えます)

 

「XSHIFTER」のプレオーダーサイトは既に存在しませんが、XSHIFTER公式サイトのURLを叩くと「XSHIFTER」を販売してる代理店「CICLOVATION」のサイトにリダイレクトされます。

でも、CICLOVATIONはプレオーダーには関与してないとか・・・結局当事者はドロンかよ?(Kickstarterでもコメント欄は総荒れ中)

 

まぁ、百歩譲って、XSHIFTER社には未だ商品発送する気が残ってるけど忙し過ぎてメールの問合せに一切応じれないとか、オーダーが見れるサイトも再構築してる暇がないとか、と能天気で好意的過ぎる解釈をしたとしても・・・少なくとも私にはこれだけは言える。

良いコンセプトの商品だったのに凄く勿体無いですね。 残念です。

 

公開した3Dデータを勝手に商品として売られる!?

次のお話です。

 

ちゃんと読んでない人も居るかも知れませんが、私がこのブログ上で公開しているデータは基本的にパブリックではありません。

クリエイティブコモンズ(CC BY-NC-SA)として公開しております。

配布しているデータ等のライセンス、注意事項について
ライセンスについて本サイトに掲載しているデータ等のライセンスの扱いは下記のとおりとなります。この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。(ご参考:ライセンスの日本語要約)注意事項について(ライセンス条項)本サイト内の配布データを利用される場合は、ご自身でよく検討し、全て自己責任で行ってください。本サイト内...【続きを読む】

つまり、

適切なクレジットを表示し、ライセンスへのリンクを提供すること。

営利目的で利用しないこと。

リミックスする場合でも私のが元になってる部分は、私と同じライセンス条件を継承させること。

以上が条件です。

 

一部のデータについてはThingiverseとかでも公開しておりますが、ライセンスは同じ条件で登録しております。

 

ここまでが前置きです。

 

で、2019年1月にこんな事件が発生しました。

 

etsy.comというのは、メルカリやe-Bayの様なお手軽に”C to C”の小規模ビジネスが出来るショップサイトですね。

まぁ、当然、公開してる作品の販売権を誰かに与えたことはありませんので、ライセンス違反は明らかです。

どうも、件のショップは、他にもThingiverseで公開されてる作品を勝手に販売している様で、私以外にも多数の被害者が居る模様。

 

ぶっちゃけね、3Dデータを公開した以上、こういう輩が出てくる可能性は十分に予想してました。(私の作品がパクり対象になるほどウケるとは思ってなかったですが・・・)

そもそも、3Dプリントされた造形物が、公開している3Dデータを元にしていることを完璧に証明することは困難ですからね。(偶然、形状が一致したとか、ゴネる奴もいるかもね)

当然ですが、そういうゴネ得を狙った行為を私は認めませんよ!

 

ただ、件のショップは、etsy.comの商品ページの写真からして私がThingiverseで公開してる写真をそのまま使っており、且つ、自分でプリントした写真は一枚も載せて無いという状況。

つまり、他人が公開してる売れそうなデータを見付けては(許諾ないまま)片っ端から自分のショップサイトに写真ごとパクって並べて、売れたら初めてプリントするという「元手ゼロのお手軽商売」をしてる訳ですね。

パクり商売にしてもお手軽が過ぎます。 つか、もう少し工夫しろよ!と。(呆れ)

 

幸い?、etsy.comさんは知的財産ポリシーを謳ってたので、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に則って権利侵害の申し立てをした所、その後サクッと商品ページが見えなくなりました。

 

お!? お手軽犯罪をお手軽に対処出来た!?

 

呆れつつも、もうアホなことやるなよ?と思ってたところ・・・翌日、件のショップがメールを送って来ました。

なんで、私のメールアドレスを奴らが知ってるんだ?と思ったら、etsy.comが私のメールアドレスを相手に渡してた模様。 なにしてくれてんのよ・・・(呆れ)

 

メールの内容をGoogle翻訳して要約するとこんな感じ。

「CC非営利ライセンスはダウンロード販売を禁止してるだけで、それをプリントした商品の販売は禁止してないなので、違法じゃない。 売上を失った損賠・補償を求める法的措置をする。」

 

はぁ・・・何を言ってるんだコイツは・・・。

ダウンロード販売を禁止しているだけとはクリエイティブコモンズにもThingiverseの何処にも書かれてません。

そもそもプリントした商品の販売をするなら、なんで自分でプリントした写真を使わないんだ?

私の写真を勝手に商売に使ったことは違法じゃないとでも?

 

んで、更にetsy.comさんからもメールが・・・Google翻訳して要約するとこんな感じ。

「貴方の権利侵害申告に対し、先方から異議申し立てがあったよ。 10日以内にそれに対応しないと商品販売許可しちゃうよ。 ちなみに、異議申し立てするなら裁判起こしてね。」

 

 

どうやら、同じ勝手な言い訳をetsy.comにもしてた模様。

え? etsy.comさんは自身で知的財産ポリシー謳ってるのに、etsyではなんの判断もしないの??

つか、権利者側がいちいち裁判しないといけないの??

 

同日、件のショップでまた商品が売られ出したことを発見します。

異議申し立てを10日は待たないと販売出来ないんじゃないのかよ?

・・・どうやらアイテムIDが別なので新たに登録し直したっぽいぞ?

(etsy.comでは、新規商品登録は全て素通りみたいですね)

 

この後、あまりの異常事態にクレームを入れようとしたのですが、どうもetsy.comのアカウント作らないと会話すらさせて貰えない様です。(呆れ)

争ってる相手に個人情報をガチスルーする会社にアカウント作りたい訳ないじゃないか!

 

この後、件のショップは、Thingiverseで公開してる私の他の作品まで追加で販売し出すとか、やりたい放題を始めます。

勿論、私も負けじと、片っ端からetsy.comへDMCAの権利侵害申し立てをして対応します。

この後、何度もこのやり取りを繰り返しました。(日課の様になってた)

 

「件のショップが商品追加する」⇒「私が権利侵害の申し立てをする」の争いを繰り返してる途中で、件のショップが商品写真に私のThingiverseアカウントを記載したり(勿論、許諾してない)3Dプリントの商品と写真は偶然の一致だとか書き出したりと、あからさまな嘘の記述を追加してくるのですが、etsy.comは特になんの対処もしてくれません。(etsy.comの担当者に目玉付いてるのか、本気で疑問に思った)

 

少なくとも、etsy.comでは異議申し立てカウンター待ちの10日を待たずに同じ商品を出品するのは禁止されてる筈で、ルール違反を繰り返してる件のショップのアカウントを、etsy.comがBANせず放置してるのは謎としか言えません。

 

また、etsy.comは「件のショップが合法だと勝手に言い張ってるのを中身も検証せずに信用している」みたいですし、本当に杜撰としか言いようがない。

というより中身見ないで事務的に処理してるだけで、カウンター出したもん勝ちっぽい。
本当に迷惑な会社やな。

 

その上、アメリカのメルカリでも同じ様に販売してることが新たに判明します。

 

この後、メルカリにも同様に権利侵害の申し立てをしたところ、「もう商品ページが無いから分かりません」と言われました。(既に売れてしまったっぽい)

 

・・・ママン、ボクモウツカレタヨ

 

結局、etsy.comの方は国際裁判起こすまでには至れず。

裁判になっても正しい方が勝つとは限りませんので、正直、海外での裁判をちらつかされると、この先は手が出せません。

そもそも海外まで裁判に行けないし、万が一、怪しげなスキームに強い弁護人に負ける様な事態が起こった場合は、大変な損失を被ることになります。(経緯を見るに、今回はそれを狙ってる様な節すら感じました)

悔しい・・・。

 

Thingiverseにも協力を仰ぎましたが、何も出来ることはないという回答でした。
Thingiverseの親会社のStratasysは以前にも同様な事件に遭遇してて、権利侵害の件とは別に、名誉棄損賠償を食らってるので、慎重になったのかも知れません。(これ、裁判の変化球事例ですよね・・・)
それでも、本件を受けてThingiverseで登録していた全データを削除することにしたという方も居たので、最大手の共有サイトであるThingiverseの対応は残念でしかありません。(有料サイトではないので、過大なフォローを期待することは出来ませんが・・・)

 

その後、忙しくなって見れなくなって放置していたのですが、3月某日にetsy.comの件のショップから拙作のパクり商品が消え去っていたので、なにかしら対処されたくさいです。

etsy.comが重い腰を上げたのか、他のThingiverseの同士が勝利を勝ち取ったのかは分かりませんが、取り敢えず、ホッとしました・・・と言いたいところですが、現状ではetsy.comからショップ全体が消えてる替わりに、独自サイトを立ち上げて販売継続してる模様。(懲りないねぇ・・・PV渡したくないので、リンクは貼りません)

 

こういう案件の対処は、MPをごっそり持って行かれるので、もう二度と関わりたくないです。

DMCA(デジタルミレニアム著作権法)の悪用については、他者のWebページを潰す為に裏付けなく権利侵害申し立てを行い、他者のWebページを潰す事件が横行してる様ですが、そこから一歩先に進んだ事例として、海外で裁判し辛いことを踏まえて無茶な言い訳のカウンターを出す輩が居ることは知っておいた方が良いでしょう。
Googleの様に権利侵害申告の内容をちゃんと確認してくれる会社ばかりとは限らないのです。

 

まとめ

・暫くクラウドファンディングには出資したくない。

・暫くプリオーダー商品も買いたくない。

・暫くThingiverseにも追加登録したくない。

 

・暫くもう何もしたくない・・・とか言ってると、奴らに負けたも同然なので、元号が令和になったことですし、心機一転!これからも頑張っていこうと思います!!

 

 

XSHIFTER (買うか買わないかは貴方が決めて下さい)

 

コメント