昨日に引き続きFABOOLネタです。
今回は日常的なメンテナンスとしての清掃と調整について触れたいと思います。
残念ながら、メーカーからはFABOOLの日常的な清掃や調整方法は示されておりません。
この内容は、あくまで私が個人的に行っていることの紹介となりますので、予めご認識願います。
でも、恐らくは改造行為には当たらないと思いますので、綺麗に使いたい方は参考にして頂ければ幸いです。
清掃作業
フレームの清掃(一週間に一度くらいで実施)
フレームの埃を払うなどの見た目の清掃感だけでなく、移動時の回転抵抗にならない為の清掃も結構重要です。
特に初期の頃は、ゴムの粉の様なローラーのカスが付着していることがあり、溜まるとフレームとローラーの回転がスムーズにいかない原因になってしまいますので、稼働範囲全域のフレーム清掃を出来るだけマメに行った方が良いでしょう。(異常箇所の発見になることもありますし)
<X軸の清掃>
X軸はローラーがフレーム上下にありますので、フレームに積もった埃が悪影響となる可能性がありそうです。ちゃんと埃や汚れを拭っておきます。
<Y軸の清掃>
Y軸はローラがフレーム横にあるので、フレームに積もる埃は問題ないかも知れませんが、稀にローラーの削りカスの様な汚れが付着していることもあります。
FABOOLはY軸の滑りが肝なので、出来るだけ抵抗が無い様にする為に、ちゃんと清掃しましょう。 ローラーは裏側にもありますので裏側もきちんと清掃しましょう。
で、肝心の清掃方法ですが、ウェットティッシュで拭って、その上でドライティッシュで乾拭きしています。
尚、拭う際にはローラーにティッシュが巻き付かない様に注意しましょう。うっかり巻き付きついてしまうと、折角調整したローラー位置がズレてガタツキの原因にもなりかねませんので、細心の注意を払って実施しましょう。
また、糸くずなどが残らない様にも注意しましょう。
レーザーレンズの清掃(一ヶ月に一度くらいで実施)
レーザーユニットのレンズが汚れると、レーザーが遮られカット能力が低下する原因になります。
ただ、なまじレンズなので、普通のウェットティッシュや、昨日ご紹介したウェット綿棒などを使うと、水垢が残りそうなので良くなさそう。
私は、普通の乾燥綿棒とカメラ用のレンズ清掃機材を使っています。
こちらも清掃時に糸くずが残らない様に気を付けます。
また、レンズの凹み部分(下写真赤丸)引っかけて回転させない様にも注意しましょう。
(レンズがねじ込んであるので、回転させると焦点距離がズレて、ピントが位置が変わってしまいます)
下敷きの清掃(カット毎に実施)
私は、ステンレス板を下敷きに使っていますが、MDF材をカットすると結構汚れが残ってます。
この清掃には、かんたんマイペットと激落ちくんを活用してます。
数日放置すると頑固な汚れになってしまうので、カットしたら直ぐに清掃する様に心掛けてます。
調整作業
ネジの増す締め(組んで調整後1週間くらいで実施)
ネジ類は緩むモノですので、組んでしばらくしたら各部のネジをチェックしましょう。
プーリープレートやモータープレートを固定しているネジが緩むと、ベルトテンションが弱くなる原因になりますので、ちゃんと確認しましょう。
また、モータープーリーのイモネジも意外と緩んでたりしますので確認しましょう。(写真赤丸)
(私のは改造パーツの関係で、プーリー取り付けが逆向きになってます)
ワイヤリングの確認(たまに気が向いたら実施)
レーザーユニットから出ている配線隠しのチューブが垂れさがってしまう事で、フレームなどに引っ掛かるとXYの動作に影響があることがあります。
特にレーザーユニットの上の配線止め部分は、いつの間にかタイラップからすっぽ抜けてることもあるので、毎回チェックしましょう。
私は、すっぽ抜けを嫌って自作の固定部品を使っています。(写真赤丸)
自作固定部品については、コチラ↓の「レーザーケーブルホルダー」を参照下さい。
PCBケースに挿してるUSBコネクタや電源コネクタも、抜けかかってないか確認しましょう。
特に保護ケースに入れて運用するとこの辺の確認が疎かになりがちですのでご注意を。
レーザーユニットクリアランス調整(カット毎に実施)
レーザーユニットとワークとのクリアランス調整は、付属のアクリル治具を使われている方が殆どだと思います。
この黒いアクリル板をレーザーユニットとワークの間に挟み込んで、レーザーユニットを下げて当たった所でレーザーユニットを固定させるのが、公式のマニュアルにもある通常のクリアランス調整のやり方です。
このアクリル板はおおよそ3mmの厚さなので、メーカー標準のクリアランス狙い値は3mmということらしいのですが、何故にか私のFABOOLではやや遠目の方がカット能力が発揮できる模様。
Facebookのユーザーコミュニティでも、やや遠くにした方が良かった旨の報告をされてた方がいらっしゃった様ですね。
メーカー出荷時の調整がどの程度の精度で行われてるのか不明なんですが、個体差は有りそうなので、今回は私のやっている確認方法をご紹介しておこうと思います。
私のオススメは「ポストイットやコピー用紙を間に挟んでアクリル板の厚さを嵩上げする」方式です。
ポストイットやコピー用紙の厚さはおおよそ0.1mm程度なので、重ねた枚数分だけクリアランスが遠く出来るという訳です。
まずは、やや大きめのポストイットを用意してアクリル板に貼り付けます。
んで、重ねた状態でいつもと同じ様にクリアランス調整をします。
同一速度・出力・1周カットの結果を重ねた枚数ごとに比較して、一番細い線が出来る枚数のが最適なクリアランスという事になります。(カットし切ることが重要ではないので、出力弱めでもOK)
サンプルデータは、コチラ↓の「線」がおススメですので、ご活用いただければ。。
一度この方式で最適クリアランスを決めれば、(レーザーユニットを分解でもしない限り)同じ枚数を重ねれば同じ結果が得られる筈です。
難点は、厚くする方向と、重ねる紙の厚さ分でしか調整出来ないことですが、何もしないよりはマシだと思ってやっております。(本音は微調整可能な電動リフターを作りたい。。w)
おまけ
前回も書きましたが、レンズ周辺の煙の流れを制御したく、こんなものを作ってたり・・・。
保護ケースの外からここに新鮮な空気を流し込むことが出来ると良いんですが、完成はまだまだ遠いかなぁ・・・。
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